珈琲豆の選び方
当店では「爽やかな珈琲」「香味深い珈琲」「濃厚な珈琲」と分類しています
気になる分類を選び、グレードを考慮してお選び下さい
芯まで火の通らない浅煎り、苦みが支配する深煎り、はしていません
「焙煎度で作る味」ではなく「珈琲豆が持つ味」を生かす焙煎を心がけています
高品質の爽やかさ(嫌味の無さ)が前面に出た豆です 当店初めてのお客様にはお勧めしません
(「爽やかさ」が「味が薄い」と誤解されがちです) 「爽やかさ」はオークションで入賞するために
欠かせない要素で、COE常勝農園などで如実に表れます 低価格では実現しないので、2020年8月ラインナップ改正でアイテムを絞りました
エチオピア・イルガチェフ Chelchele
ストレート 通常香りが穏やかで爽やかに分類されるイルガチェフですが、今期のイルガは違います 周りを圧倒する完熟果実の香味を持つ新豆です その香味はグジなど他のシダモ地区の豆を圧倒 今期エチオピアはこちらで「爽やかな珈琲」「香味深い珈琲」を兼任させて頂きます
まず他を圧倒する完熟果実の香味が特徴的です ピーチやフローラルすら感じる強い柑橘系がイルガチェフのティーフレーバーに絡み、終始魅了されます けして強いだけではなく全体を包む香り 「爽やかな珈琲」でご紹介する珈琲でもあるので、クリアさも特筆ものです 前期のイルガに比べても触るものがありません アフターには咥内に続くの余韻の香味 触らないが強い印象度の香味を持つ珈琲です
珈琲発祥地エチオピアや隣国ケニアが香味の強さで有名です 近年これらを移植・品質改良したゲイシャ種やパカマラ種もスペシャルティでは有名ですが、まぐかっぷの味方では無いので(超高価格)扱っていません 「香味深い珈琲」の香りの個性は分かり易いので当店初めての方にもお勧めです
豆袋を開けた香りは目がくらむほど(この香りをカップに落とすには金属フィルターが必須) 毎日の珈琲の良きアクセントになります
シダモ
ストレート エチオピアのシダモ地区はイルガチャフ地域などを含む地帯の名称です イエメンモカや他地域のモカを凌駕し、良質のエチオピアを産出する地域として親しまれてきました こちらは、あえて農園名を伏せて発売
ストレートでこの価格帯は当店では珍しいです 今期は良質なエチオピアを目指すとニエリ並みの高単価になるので、あえて凡庸な単一農園エチオピアも仕入れてみました 印象度は低いですが香味系で、廉価ですが触る味の無い珈琲です コロナ後の円安の時期、お財布の味方
鎌倉物語
ブレンド 開店当初からあるブレンドです 言い方を変えると「長年出し続けたい香味を実現したブレンド」 分類としては「爽やかな香味」というより「重厚な香味」でしょうか
特徴は「モカの香味とナチュラル豆の深み」 深煎りの豆を配合に加えていることもあり、あえて中煎りでも「濃さ」を求める方に向いています 現状の豆になって香りがとても強くなりました よりクリアで強い香味を求める方には「湘南ブレンド」をお勧めします
湘南ブレンド
ブレンド 当店代表作Cafaブレンドとも言えるもの 香りの豆を多く使った香りの競演ブレンドです
開店当初よりありますが品質向上が著しく「爽やか系を中心に良質の香味を添えたブレンド」として進化しました 当店らしい特徴が詰まったブレンドになります
一部だけ'23年度の新豆・新ブレンドになりました 本来のニエリ配合で作っているので、これまでとは全くの別物です 一番に感じる「爽やかさ」は特筆もの 香味の強さ、本来の爽やかさ、そして全体を包む甘みがあります これが 「当店代表作」です 当店代表作の名乗るため一切手を抜けません
エチオピア・グジ(販売中止)
ストレート 珈琲の発祥地 「モカ」として親しまれてきた珈琲
特に柑橘系の香味のあるシダモ地区の中でも「グジ産」を扱ってきました 作られた新種の豆は作られた香味 当店はエチオピアとケニアを香味深い珈琲の中心として扱います
取り扱い当初から嫌な予感がしていたのですが、ここ数年、ナチュラル精製やナチュラル精製寄りの精製が増えてきました 土地本来の味を生かせばよいものを、味に手を加えた新精製方法の豆ばかりです そんな中でも探した豆には納得できるものが無く、今期は(販売中止)にします 代わりに「イルガチェフ」の強い柑橘香の豆を扱うことにしました
ケニア・ニエリ Gathathi
ストレート 香りの王様ケニア・ニエリが戻ってきました!今、日本でこの品質を扱えることは奇跡です 本当にいいロットは1,2か月産地に張り付いて、日に700サンプル以上をカップする必要があります 開店以来、ニエリを見守って分かりましたが、ケニア>ニエリ地区>有名生産者組 からしか、この他を圧倒する香味は出てきません
それを世界中の珈琲屋で取り合いするのですから、、、、初めての出会いの年には扱うことさえ出来なかった「Gathathi」を扱えることは奇跡なんです
'23年版新豆が登場 グジの柑橘系より強い、カシス系の奥深い香味です(ニエリであっても柑橘系の香りもあり) 当店が毎年追い求めている「これぞニエリ!」の素晴らしい香りです この香りに出会う度、私はのけぞって感動してしまいます 年間確保の金額で胃が痛くなりましたが、多くのファンの方に再びこの香りをお届けしたくて頑張りました 品質的にも、金額的にも、入手困難的にも、「これだけの品質は"今回が最後"」と思って味わって下さい(そう毎年が最後、最高の出会いに感謝して味わい尽くしましょう)
濃厚さの珈琲には煎りが深いものが集まっています(とはいえ当店では2ハゼピークまで) 煎りを深くしても特徴が消えない個性の強い豆
・甘みの強い豆が中心です より原生種に近いアフリカの豆や、結実の硬度や味の濃縮度で優れた高山地産などが選ばれます 甘みの深煎りフレンチを中心に、苦味のインドネシア、高品質系深煎りのショコラなどがあります
ミナス minus
ブレンド すっかり深煎り系ブレンドとして定着しました 「えぼし」がマンデリンに対して、「ミナス」はナチュラル精製をアクセントに使ったブレンドになります ブラジルの名産地ミナスジェライス州の豆を使ったブレンドです
珈琲の厚みを表現する上で、より熟した「過熟の香味」を使ったブレンド ベース豆に廉価品を使っていますが、ドライな印象に一役かっています 過熟とはいえ当店ですから、嫌味なく、後味の良い厚みです 深煎り好きの方が求める「厚み」がある深煎りブラジルブレンド
えぼしブレンド
ブレンド 「苦みに特徴を持たせたブレンド」です インドネシアの苦味を生かしたブレンド 甘みやクリアさを求める方はフレンチを、さらに濃厚な苦味を求める方はマンデリンをご指名下さい
マンデリンのスパイシーはスペシャルティでも別評価される香味で、ジャバとして親しまれてきました そのジャバの苦味を生かしたブレンドです '23年9月よりベース豆のランクを下げて価格維持させて頂きます クリアさ甘みが先月より落ちますがご了承下さい(フレンチと同値段で先月までのえぼしブレンドを作ることも可能です、ご用命下さい)
フレンチ
ブレンド 「深煎り甘みのブレンド」です 深煎りして甘みが際立つ豆をベースに、「深み」を加えるため、品質の良いナチュラルを加えたブレンドです
湘南同様、毎年ブレンド変更・品質向上に余念の無いブレンドともいえます アイス珈琲やエスプレッソにもお勧め
毎年改定して作り出した「深み」は替えが効きません ここ数年で甘みがUP、深みもUP、数年前とは別ブレンドです テーマは「甘みを生かした濃厚さの珈琲」のブレンド 他の食べ物と併せても決して負けない「濃厚さ」は家庭常備のブレンドとして間違えありません アイスやエスプレッソにもお勧め
ブラジル・サンベネディト
ストレート ハニープロセスなど過熟の精製方法が流行りです 当店で過熟の「ナチュラルプロセス」を数年前から担当する豆をストレートでご紹介 熟度が高くなると精製の精度が求められ、農園の技術が試されると思います 最大の産地にして精製方法の研究も著しいブラジルを信頼しています
フルーツが熟し切った時の強い香りを持ち他を圧倒します 同時に嫌味も兼ねてしまうのが常ですが精製の良さからか嫌味が裏に回り、甘みや熟成した香りが全面に出てくれています 当店ナチュラル精製代表作です 非常に強い香味が人を選びますのでマンデリンなどの濃厚系がお好きな方にお勧め
スマトラ・マンデリン Pollung Alfiner
ストレート 日本では劣悪品ばかりだったインドネシアに、昔イギリス輸入業者のサンプルで一度だけ出会った(かってヨーロッパ専売だった)、インドネシアとは思えない果実香を感じさせてくれます インドネシアとエチオピアは、その入手困難さから、店の珈琲品質が出ると思います
スペシャルティでもマンデリンは別評価 「ウッディ」な香味がマンデリンの良さであり、特徴です Pollung Alfinerは「力強いリントン香」を持ち、珈琲の中核を担います この印象的な香味は「クリアが劣る」とも捉えがちがちですが、印象的なスパイシーさは飲み手の心を掴んで放しません 強い印象度がありながら、稀有な果実香も感じさせる良品
ショコラ
ブレンド ずっと「雑味」は味の濃さが求められる深煎りには必要だと思っていました マンデリンの土臭さ、ナチュラルの過熟香は深煎り好きの方に人気です その長年珈琲屋としてのテーマであった「スペシャルティの味の濃さ」を、ボディや甘みやオイリーさで実現したブレンドです
まさしくスペシャルティで評価される「味の濃厚さ」、甘さ・オイリーさ・ボディ・香味が豊かな珈琲です スペシャルティ珈琲の「爽やかさ」を全面に出しながら、「味の濃厚さ」を実現したブレンドになっています 当店の思う美味しさ「飲み終わった後にお代わりしたくなる珈琲」です 店主の独断で「当店の深煎り代表作」はこちらにさせて頂きます